目次
RLC(iExecRLC/アイエグゼック)の概要
通貨名称 | RLC(iExecRLC/アイエグゼック) |
---|---|
最大発行数 | 約8700万枚 |
公開日 | 2017年1月 |
公式サイト | https://iex.ec/ |
ホワイトペーパー | https://iex.ec/app/uploads/2017/04/iExec-WPv2.0-English.pdf |
RLCの特徴や目指しているもの
RLCとは、イーサリアム(ETH)のブロックチェーンを活用して作られた、クラウドコンピューティングのサービスをブロックチェーンで行うためのプラットフォーム「iEx.ec」で使われる仮想通貨です。
クラウドコンピューティングの強みと問題点
すでにご存知の方も多いかと思いますが、クラウドコンピューティングというのは非常に「便利」です。クラウドコンピューティングの一番の強みは、インターネットに繋がった環境さえあれば、いつでもどこでもサービスを利用できることです。
一方でデメリットも存在します。一番のデメリット、というかリスクは、運営元の倒産や事業撤退などです。めったに起こるものではありませんが、だからこそ起きたときに大変です。これを防ぐ方法としては、重要なデータは複数のクラウドコンピューティングで分散するなどの工夫が必要になります。サービスの価格も決して安いとは言えません。特に大量のデータを扱う場合はかなりの費用がかかります。大量のデータを安全に管理するためには仕方のないこととはいえ、できることならばその負担を減らしたいというのが、多くの企業の本音でしょう。
その他にもハッキングや情報流出のリスクなど、細かいデメリットは意外と多く存在します。こうした従来のクラウドコンピューティングのデメリットを解消するかもしれないのが、iEx.ecというプラットフォームなのです。
iEx.ecの基本的な仕組み
iEx.ecは、ブロックチェーンを活用してクラウドコンピューティングを行うプラットフォームです。ネットワーク上に接続された複数のコンピュータの空きリソースを活用し、DAppsを提供します。Google Driveのようなサービスが、ブロックチェーンで提供されるのです。
DAppsとは
DApps(Decentralized Applications)とは非中央集権・分散型アプリケーションのことです。もう少し噛み砕いて言うと、オープンソースで提供されており、中央の運営者によってコントロールされず、ただコードにのみ従うアプリのことです。
前述のGoogle Driveややよいの青色申告オンラインはそれぞれGoogle、弥生株式会社という中央の運営者がいるため、DAppsではありません。中央の運営者がいることは悪いことではなく、むしろプラスの方向に働くことも多いです。しかし、DAppsはそれよりも遥かに自由であり、多額の手数料を取られることも、サーバーダウンの心配もありません。
iEx.ecはスケーラビリティ問題を解決する
近年、ブロックチェーン業界で広く話題になっているのがスケーラビリティ問題です。スケーラビリティ問題とは、簡単に言えば、ブロックチェーンのブロックの容量が小さすぎてトランザクションが入り切らず、承認の遅延が発生している問題のことです。現時点では取引数が多いビットコインのみがその問題に直面していますが、将来はイーサリアムを筆頭に他の仮想通貨やプラットフォームでも同様の問題が発生する可能性があります。
iEx.ecでは、ネットワークに接続された複数のコンピュータの空きリソースを活用します。このような試みをグリッドコンピューティングといいます。グリッドコンピュータによって、高性能なDAppsをスケーラビリティ問題に悩まされることなく提供できます。
RLCトークンの役割
各ネットワークに接続しているコンピュータは、空きリソースを提供することによって、それに応じたRLCトークンを受け取ります。逆にリソースを使用したいコンピュータは、RLCトークンでそれを買います。たくさんのDAppsが提供されるようになればなるほど、その価格は上昇するはずです。
筆者が考えるRLCの今後の将来性
RLCの将来性は高いと考えています。仕組み自体の優秀さもさることながら、強力な競合がいないのも大きなポイントです。一番似ているプロジェクトはTrueBitですが、こちらはまだ歴史も浅く、開発もRLCほど進んでいないので、現状では気にする必要はないでしょう。RLCはロードマップも公開されており、2021年まで細かい予定が刻まれています。
RLCが日本に上場する可能性
現時点では上場の見通しは立っていません。海外の取引所の利用をおすすめします。