ウクライナの仮想通貨取引所Liquiが閉鎖、流動性確保難しく

ウクライナの仮想通貨取引所Liquiが閉鎖

ウクライナのキエフに拠点を置く仮想通貨取引所のLiquiが、2月下旬以降に完全閉鎖する意向を公式サイトで発表しました。流動性の確保が難しくなったことを理由に上げています。

公式サイト上ではこの発表が行われた日(1月28日)から30日後(2月27日)以降は取引所の運営を約束できないとしており、現時点で仮想通貨を預けている場合はこの日までの引き出しが必須となりそうです。

参考ページ:海外の仮想通貨取引所Liquiが「閉鎖」を発表

Liquiってどんな取引所?

Liquiは2016年9月に設立された、ウクライナのLiqui Trade社によって運営されている仮想通貨取引所です。

CoinMarketCapによれば、2019年1月29日12時時点の取引高ランキングは209位とあまり高くはありませんが、かつては10位以内にも入ったことがあります。ICO終了直後の仮想通貨を積極的に上場させる傾向があり、草コインの取扱も豊富なことから、知名度の低い仮想通貨で一攫千金を狙う投資家から人気ありました。

しかし、ここ1年余りの仮想通貨の下落に伴い、ユーザー数は減少。

それ自体は多くの仮想通貨取引所に言えることですが、メジャーコインよりも草コインのほうが下落率が高かったことから、Liquiは特に大きなダメージを受けました。2018年9月~10月にかけて合計20種類以上の草コインの上場を廃止しており、事業は縮小傾向にありました。そして2019年1月27日、十分な流動性を確保できないことを理由に、取引所の閉鎖を発表しました。

閉鎖による影響は限定的だが、他の仮想通貨取引所が連鎖的に閉鎖する可能性は否定できない

現時点でLiquiの取引高ランキングは209位と低く、Liqui閉鎖が直接招く売り圧上昇は極めて限定的になるものと思われます。しかし、Luqui以外でほとんど取り扱われていない草コインに対しては大きく影響が出ることも十分考えられます。

また、今後仮想通貨市場の低迷が更に続いた場合、体力のない仮想通貨取引所が連鎖的に閉鎖することも十分考えられます。かつてFX黎明期・成長期の日本ではFX業者の統廃合が進みましたが、仮想通貨の世界でも同じようなことがあるのかもしれません。

0 0

この記事の共有はここから