ソロマイニングを始めるにはいくらかかる?必要なものと初期費用目安

ソロマイニングの初期費用と必要なもの

マイニングにはいくつかの種類があり、選んだ手法によって必要なものや費用は変わります。今回は、個人でマイニングをする「ソロマイニング」に必要なものや費用がどの程度かを見てみましょう。

ソロマイニングにかかる初期費用

個人でするソロマイニングでは、事前準備としてウォレット作成や取引所への登録、マイニングプールへの登録などが必要になります。基本的にこれらの準備は費用は掛かりません。ソロマイニングでもっとも費用負担が大きいのは、マイニング専用のパソコンです。効率よく採掘するには、高スペックのパソコンが必要不可欠になっています。

最近ではパソコンショップでもマイニング専用パソコンが販売されていますが、通貨によってパーツとの相性もあるため、必ずしもそれを購入するのが正解とは言えません。しかし、1から自作するとなると『どのパーツが良いのか分からない』や『いくら掛かるか分からない』といったハードルが出てきます。自作パソコンを1から制作するときに必要なパーツの解説と費用、オススメの商品をまとめていきます。

(事前調査)使用できる電力上限を確認する

せっかく自作したパソコンも使用電力が契約電力を上回ってしまっては、ブレーカーが落ちてしまいます。どのくらいの電力をマイニング作業に充てられるのか知るのは、マイナーとしての第一歩。まずは、家庭で使用できる電力を確認しなければいけません。

家にあるブレーカーや配電盤には一つ一つに数字が書いてありますが、ここで調べるのは、マイニングパソコンを設置する部屋です。30A(アンペア)とあれば、約3,000W(ワット)の電力まで使用出来ることを表しています。これを越えてしまうとブレーカーが落ちて停電してしまいます。停電したらマイニング作業の成果が得られないだけではなく、パソコンの故障の原因にもなる可能性があるので注意する必要があります。

POINT

20Aだとしても、1つの子ブレーカー回路につき、マイニングPCを1台設置するくらいなら、ブレーカーが落ちることはありません。15Aの場合は、ブレーカーが落ちる可能性が出てくるので、PCを組む際に注意が必要。

電源ユニット

電源ユニットを選ぶときには『80PLUSプログラム』が推進している電気機器の省電力化プログラム『80PLUS認証』の有無は非常に重要なポイントになってます。『80PLUS』マークが付いている電源は、電源変換効率の高さを示しているのです。逆に、付いていない電源は品質・性能共に低い事が分かります。

この『80PLUS』の中にもランクがあるので是非覚えてください。『スタンダート』が一番下で『チタニウム』が一番上になります。電源ユニットを購入するときには最低でも『ゴールド』以上がオススメ。では、各ランクの変換効率を見てみましょう。

負荷率 20% 50% 100%
STANDARD 80% 80% 80%
BRONZE 82% 85% 82%
SILVER 85% 88% 85%
GOLD 87% 90% 87%
PLATINUM 90% 92% 89%
TITANIUM 92% 94% 90%

変換効率が非常に重要

表を見てもらえれば分かる通り、出力50%時が1番変換効率が良いですよね。仮に、500Wで正常に作動する機械であれば1000Wクラスの電源ユニットを組み込むのが最適という事になります。しかし、マイニングは多くの電力を使います。特に、GPUの数が多くなればその分消費電力も増えていきますし、ASICの消費電力は非常に高いので+10%~20%前後で考えてる人もいます。

では、何故1000Wの電源で1000Wが出ないのでしょう?それは、コンセントから流れる電気を丸々流している訳ではないからです。電源ユニットは各パーツに適したV数に変換して配給しています。しかし、変換する際にはロスが発生してしまいます。そのロスの大きさが変換効率だと思えてください。よく分からない人のために例を挙げて説明します。

例えば、上記のように合計500Wで正常に作動するのに必要な消費電力量は以下のような計算で算出出来ます。今回は一番ランクの低い『スタンダード』と一番高い『チタニウム』でその差を見てみましょう。

  • スタンダード→500W÷80%=625W
  • チタニウム →500W÷94%=532W

この数値は単純計算で算出したものなので、実際は誤差が発生すると考えてください。同じ機械を作動させるには『スタンダード』だと625W、『チタニウム』だと532Wを消費すること計算になります。今回は1番効率の良い50%出力時の計算なので2倍します。

  • スタンダード電源→625W×2=1250W
  • チタニウム電源→532W×2=1064W

約200W近い差が出ましたね。こういう事に慣れてない人であれば、そんなに大きな差に感じられないかもしれません。しかし、消費電力から計算できる電気代を考えるとその差の大きさが分かると思います。

変換効率と電気代

変換効率に差があれば消費電力量にも差が出てくるのは当然であり、それが結果的に、電気代の差となります。マイニングは365日休まず稼働し続けるのが前提です。では、1年間稼働し続けたとしてどの程度の差が出てくるのか計算してみましょう。上記でも例に出した500Wで1年稼働させたとします(1kWh=25円で計算)。

  • スタンダード電源(625W)=約136,325円 (合計電力量 5,453kWh)
  • チタニウム電源(532W)=約116,665円 (合計電力量 4,666.6kWh)

1年間稼働するだけで、約2万円前後の差がある事が分かります。マイニングには多くのGPUを使わなければいけないため、実際の消費電力は更に大きくなるはずです。その分、電気代の差も大きくなるという事ですね。

更に、ロスが発生するとそれが熱となってしまいます。ロスが大きな電源を使用した場合、発熱も大きくなり、冷却FANを増やす、空調設備を整えるなどの余計な手間が増えるのです。それによって初期費用が増えたり、電気代が増える要因になる可能性もあります。そういった事も考えて電源ユニットは選ばなければいけません。

オススメの電源ユニット

では、実際にどの電源ユニットを選べば良いのか。まずは、電源容量と電源容量1W当たりの値段のコストパフォーマンスを考えるが重要です。GPUと推奨したい電源ワット数を表にまとめたので参考にしてください。

グラフィックボード 1枚 2枚 3枚 4枚 5枚 6枚
AMD系 Radeon RX560 500W 650W 800W 1000W 1200W 1300W
AMD系 Radeon RX570 600W 750W 900W 1100W 1300W 1500W
AMD系 Radeon RX580 650W 800W 1000W 1200W 1400W 1600W
NVIDIA系 Geforce GTX1060 550W 700W 850W 1000W 1200W 1300W
NVIDIA系 Geforce GTX1070 600W 750W 900W 1100W 1300W 1500W
NVIDIA系 Geforce GTX1080 650W 750W 900W 1100W 1300W 1500W
NVIDIA系 Geforce GTX1080 650W 800W 1000W 1200W 1400W 1600W
NVIDIA系 Geforce GTX1080Ti 700W 1000W 1300W 1600W

使用するGPUの種類や枚数が決まったら適切なワット数で稼働できる電源ユニットを探します。今回は各Wのオススメの電源ユニットを5つほど紹介しますね。

600~700Wの電源ユニット①

商品名 玄人志向 NEXTシリーズ 80 PLUS Bronze 600W ATX 電源 KRPW-N600W/85+
価格 6,242円(2018年9月現在)
主な特徴 80PLUS Bronze電源
コンパクト設計
セットアップマニュアル付(日本語)
3年の製品保証
解説 『メリット』
Amazonでもベストセラーになっている本製品は、奥行き12.5cmとコンパクトに設計されているため設置する際も場所を取りません。値段もブロンズクラスとしては安価で入手出来るのもポイント。セットアップも日本語オリジナルマニュアルのお陰でスムーズです。保証期間も3年間もあるので、初期不良以外でも安心して使う事が出来ます。

『デメリット』
ファンは12cm静音ファン(ファンコントロール機能搭載)を使っていますが、負荷時に高周波音みたいな「キーン」とした音が聞こえる事があります。ケーブルも少々硬めになっています。

『総評』
600Wの電源ユニットの中では安価で入手出来るのが強みです。ランクもブロンズなので悪くありません。サポートも完備していますし、ファンの音も無音の中であれば…程度なので神経質な人でなければ大丈夫だと思います。マイニング初心者には非常にオススメしたい商品ですね。

600W~700Wの電源ユニット②

商品名 オウルテック 80PLUS PLATINUM HASWELL対応 ATX 電源ユニット Seasonic X Series 660W SS-660XP2S
価格 16,200円(2018年9月現在)
主な特徴 80PLUS PLATINUM電源
120mm山洋電気製 静音『サイレントシリーズ』ファンを搭載
ハイブリッド・サイレント・ファンコントロール機能搭載
5年間交換保証
HASWELL対応
解説 『メリット』
電源回路を最適化することで、高品質でありながら従来モデルよりコンパクトになっています。50%負荷時には変換効率92.51%という記録を達成しており、80PLUS PLATINUM認証取得。山洋電気の『サイレントシリーズ』を採用しており、発熱効率を高めることで静音性が非常に高いのが特徴です。それによって、期待寿命も40,000時間以上あるので5年交換保証と相まって物持ちが良い。

『デメリット』
高価格帯。初期投資を抑えたい人やマイニング初心者には少し敷居が高いものの、中級者以上からは人気が高いためか在庫が少ないのもデメリットといえるでしょう。

『総評』
電源ユニットとしては非常に高価な本製品ですが、その変換効率と強い拘りを持つ静音に関しては非の打ちどころがありません。また、さまざまなモードがあり、シチュエーションに合わせてコントロールできるだけではなく、5年間という非常に長い交換保証もあり、安心して使用が出来ます。
しかし、機能の高さゆえ価格が約1万5000円するので初心者には手を出しにくい。
こちらの製品は、初期費用に余裕がある人、後の利益を見ている人向けになっています。そういった人には満足いく性能となっていますよ。

850Wの電源ユニット

商品名 Thermaltake TOUGHPOWER GRAND RGB -850W -NON DPS- 80+GOLD PC電源ユニット
価格 13,356円(2018年9月現在)
主な特徴 日本正規代理店品 保証10年付
80PLUS GOLD認定取得
ケーブル着脱可能プラグイン
低負荷時にファン回転停止機能『Smart Zeroファンモード』完備
解説 80PLUS GOLD認定でありながら、13,000円から15,000円で購入出来るのでコスパは非常に良い。購入元も日本正規代理店であるため安心感もあり、保証も10年と長いので突然の不具合にも素早い対応が期待できます。
850Wの中でも軽量な製品なので、設置もそれほど面倒ではなく静音性能も高いのがオススメ。プラグイン式なので必要な分だけ接続する事が出来、コードもコンパクトに配線可能となっています。

1000~1200Wの電源ユニット

商品名 Corsair HX1000i 80PLUS PLATINUM 1000W PC 電源ユニット PS544 CP-9020074-JP
価格 25,289円~(2018年9月現在)
主な特徴 日本正規代理店品 保証10年付
80PLUS GOLD認定取得
システム統合管理ツールCorsair Link対応
システム構成に合わせた出力系統数の切り替えに対応
解説 80PLUS GOLD認定で1000W・1200W対応の電源ユニットを買うならこれが鉄板かなと思います。GTX1080tiを3枚差しでも余裕があると評判もいいです。

マザーボード

マザーボードとは、パソコンの中心となる部品です。このマザーボードに様々なパーツを繋げるので必要不可欠なんですね。グラフィックボードを繋げるのもこのマザーボードです。

これに関してはマイニング専用のものが販売しているので、それで充分かと思われます。マイニングPCはグラフィックボードを多く重ねるのが良いと前述しましたが、マイニング専用のマザーボードには多くのグラフィックボードが繋げられるソケットが完備しています。

では、オススメのマザーボードを紹介していきましょう。

商品名 BIOSTAR LGA 1151 プロセッサ対応 Intel B250 チップセット搭載 ATXマザーボード TB250-BTC
値段 5,980円(2018年9月現在)
主な特徴 日本国内正規代理店 保証1年付
チップセット:Intel B250
CPUサポート:LGA 1151(Core i7、i5、i3、Pentium、Celeron) ※Max TDP:95W
搭載可能メモリ:2 ~ DDR4 2400/2133/1866、Max Support 32GB

拡張スロット:1 x PCI-E x16 3.0、5 x PCI-E x1 3.0

ストレージ:6 x SATA3、1 x M.2 Key M 32Gb/s
解説 この商品の特徴はスロットが6個付いている上に、マイニングマザーボードの中では安価なとこです。他のものと比べても1万5000円ほどで購入出来るのはBIOSTARの製品ならではだと思います。購入元が日本正規代理店で、保証も1年付いてしますし在庫も多く入手しやすいのも魅力です。
しかし、PCI-E~16は1スロットしかなく、ライザーケーブル(PCIex16に変換するケーブル)の使用が前提となります。専用のマイニングリグも自作しなければいけないので初心者には敷居が高いのが難点です。
商品名 ASRock AMD B350チップセット搭載 ATXマザーボード AB350 Pro4
値段 8,942円(2018年9月現在)
主な特徴 保証期間2年間
フォームファクタ:ATX
チップセット:AMD B350
メモリ:DDR4 DIMM 2667/2400/2133 non-ECC、un-bufferedメモリ対応

LAN:GbE~1(Realtek RTL8111GR)
解説 こちらもスロットは6個ですが、PCIex16は2本となっています。値段も1万2000円弱なので値段的にも安価なものになっています。値段の割に拡張性も高いものの、こちらのマザーボードはAMD向けなので、CPUもAMD社製の製品を選ぶ必要があります。
商品名 ASRock H110 Pro BTC+
値段 7,800円(2018年9月現在)
主な特徴 保証期間2年間
第6世代、第7世代 Core i7/i5/i3、Pentium、Celeronに対応
対応メモリ:DDR4( 2400/2133 )*2 、最大32GB、XMP2.0
拡張スロット:PCIe3.0(x16)~1(PCIE2:~16 mode)/ PCIe2.0(x1)~12

ストレージ:1 x SATA3 / M.2 (SATA3) USB : USB3.0 * 4 (F*2,B*2) / USB2.0 * 8 (F*2, B*4)
USB:USB3.0 (F*2,B*4) / USB2.0 (F*2, B*2)
解説 特にソロマイニング向けのマザーボードになっています。その特徴は何と言ってもスロットが13個も付いてる事です。逆に一番のデメリットは、消費電力です。
13個全てを使用すると3000W以上もの電力を使うとされています。一人暮らしの部屋であればかなり厳しい数字になってるのが分かりますね。安定を求めるのであれば、7、8個が適正数でしょう。発熱も凄まじいので排熱を考えた設計と配置も考える必要がある事も覚えておいてください。

ライザーケーブル

ライザーケーブルとは、マザーボードのPCI Expressx1端子を延長させて、PCI Expressx16端子に繋げるケーブルです。これ1本で多くのGPUを接続出来ますが、繋げるパーツ同士の相性が悪いと動作が不安定になる事があります。

OSがGPU自体を認識しなかったり、フリーズしてしまい操作が一切出来なくなってしまう可能性も出てくるんです。マイニングにとって大事な事は安定に動作する事。その障害になってしまう可能性があるライザーケーブルは多く買っておく事が必要になります。所有しているGPUの2倍は持っておくようにしましょう。

商品名 YIKESHU(一本樹)  新型 二重ポート USB3.0 PCI-E Express  グラフィックカード アダプター 1x-16x拡張ライザーアダプターカード ビットコイン採掘 6Pin PCI-Eと15Pin SATA電源ケーブル 60cm延長ケーブル (MK2017025-1PCS) (6PCS)
値段 4,320円(2018年2月現在)
主な特徴 1X、4X、8X、16X PCI-Eスロットと互換性
60cmのUSB3.0延長ケーブル
金メッキ接点
解説 4つの高品質固体コンデンサによって安心した電力供給が出来ます。60cmのUSB3.0延長ケーブルとして、PCI-Eデバイスの配置がより便利に行えます。マザーボードに対する電力負荷を減少させ、電源との互換性の確保が容易に可能です。
金メッキ接点を使用しているので、接続性と長寿性を持っている。1×アダプターPCI-Eカードには、任意のPCI-Eスロットが挿入出来ます。値段も4000円強なので、オススメしたい一品になっています。
商品名 N.ORANIE USB 3.0 PCI-E Express PCI-E 1X to 16X ライザー エクステンダーカード USB 3.0 PCI-E Express 拡張子ケーブル ビットコイン採掘 マイニング 4pin 6Pin PCI-E 6個セット
値段 4,999円(2018年2月現在)
主な特徴 高品質ソリッド
4つのコンデンサ付
最新版のエクステンダーカード
解説 マイニング目的のためのライザーカードであり、電源をどのインターフェイスに挿入しても正常作動が可能です。GPUの給電を独立させることで、マザーボードに対する負荷を低下させます。それによってGPUへの給電が安全におこなえます。
マイニングを前提に作られているので、安全性の高いワイヤーを採用し、信号が途絶えないようにしています。最長3メートルまで伸ばしても信号が弱まる事はありません。値段は多少張りますが、それだけの性能を誇っているので少しでも予算に余裕があるのでしたら、こちらの購入をオススメします。

CPU

CPUはパソコンの動作に不可欠なパーツであり、各種周辺機器の『制御・演算』を担当します。このCPU性能がパソコンの性能に直結するとされています。しかし、マイニングではCPU性能の高さよりも低消費電力であることに重点が置かれます。この点に注目するとIntelとAMDがオススメです。初期投資を抑えたい人や、マイニング専用パソコンとして使っていきたい、と思ってる人には『Celeron』が安いです。

気を付けてほしいのは、購入したマザーボードの規格に対応しているCPUであること。これを間違えると正常に起動しないだけではなく、他パーツの不具合も誘発してしまう危険性があります。

商品名 Intel CPU Celeron G3930 2.9GHz 2Mキャッシュ 2コア/2スレッド LGA1151 BX80677G3930 【BOX】
値段 4,256円(2018年2月現在)
主な特徴 コア/スレッド:2コア/2スレッド
メモリタイプ:DDR4/DDR3L
グラフィック:Intel®HD Graphics 610
解説 『メリット』
コスパが非常に良い。

『デメリット』
普通に使うなら心許ない性能になっている。

『総評』
値段が非常にお手軽なので買いやすく、マイニングするには打ってつけのCPUになっています。しかし、普通のパソコンとして使用するには心許ない性能であることには注意が必要です。

商品名 Intel CPU Pentium G4560 3.5GHz 3Mキャッシュ 2コア/4スレッド LGA1151 BX80677G4560 【BOX】
値段 7,508円(2018年2月)
主な特徴 ベースクロック:3M
コア/スレッド:2コア/4スレッド
メモリタイプ:DDR4/DDR3L
グラフィック:Intel® HD Graphics 610
解説 『メリット』
処理速度も映像処理も快適にできるので、普通にパソコンを使うには充分な性能があります。

『デメリット』
マイニング目的のCPUとしては少々値段が張るアイテムである。

『総評』
Celeronより上位互換であるPentiumです。今後マイニング以外でパソコンを使う予定なのであれば購入する価値はあります。価格も1万円いかないのでコストパフォーマンスは良いです。初期費用に余裕があるなら購入してみてはどうでしょう。

商品名 AMD A-series プロセッサ A4 7300 Socket FM2 AD7300OKHLBOX
値段 4,869円(2018年2月)
主な特徴 コア:2コア
クロック数:3.8GHz
TurboCore クロック数:4.0GHz
L2キャッシュ:1MB
解説 『メリット』
値段が安くコスパが非常に良い。

『デメリット』
普通にパソコンを使うとしたら心許ない性能になっている。

『総評』
値段が非常にお手軽なので初心者にも買いやすく、マイニング目的には打ってつけのCPUになっています。しかし、普通のパソコンとして使用するには心許ない性能になっているので、あくまでマイニング専用として購入しましょう。

メモリ

メモリとは、データやプログラムを一時的に記録するパーツです。マイニングではデータを記録するような作業がほとんどないため、パソコンが起動するのに必要な容量があれば事足ります。

目安としては4GB~8GBあれば充分とされています。購入する際には非常に気を付けてもらいたい事があります。それは『ノートPC用のメモリ』を購入しない事です。意外と見落としてしまうポイントなので覚えておいてください。

商品名 シリコンパワー デスクトップPC用メモリ DDR4-2133(PC4-17000) 4GB 288Pin 1.2V CL15 永久保証 SP004GBLFU213N02
値段 5,280円(2018年2月現在)
主な特徴 規格:DDR4U-DIMM
PIN:288pin
永久保証付き国内サポート
解説 データ整合性が優れており、データ処理速度が最大2倍まで上がります。標準的なDDR3と比較すると最大40%の消費電力削減を実現しているのでマイニングには最適。他にも、発熱の減少や安定化、長寿命にも繋がるのでコストパフォーマンスも高いのも見逃せないポイントです。
必ず動作確認をしてからの出荷なので安定性と互換性に心配はありません。保証も付いていますし、全て国内での取引なので安心出来るのも有難いですね。
商品名 CFD販売 デスクトップPC用メモリ PC-12800(DDR3-1600) 8GB×1枚 240pin DIMM (無期限保証)(Panramシリーズ) D3U1600PS-8G
値段 8,263円(2018年2月現在)
主な特徴 規格:DDR3 U-DIMM
PIN:240pin
電圧:1.5V
永久保証付き
解説 8GBメモリの中では比較的安価で購入出来ます。動作も問題なく、4GBでは少ないと感じた方にオススメしたい製品です。保証も永久保証がついているので、不具合が生じたときの出費を防ぐ事にも繋がります。

HDD・SSD

パソコンの記憶装置であるHDD(ハードディスクドライブ)やSSD(ソリッドステートドライブ)は安価で大容量のHDDと高速で静音、低消費電力のSSDという図式が成立しています。そのため、マイニングにはSSDが向いてると言われています。しかし、費用面ではHDDが有利なので、必ずしもSSDが良いという訳ではありません。

マイニングでは容量はあまり影響しませんが、SSDに関しては120GBぐらいの容量を推奨します。マイニングソフトをダウンロードすると仮想メモリの要求があります。これのリソースがSSDになるので少し余裕を持ちましょう。

商品名 SUNEAST サンイースト SSD 内蔵SSD 2.5インチ SATA3.0 6Gb/s TLC 3年国内保証 (120GB)
値段 4,580円(2018年2月現在)
主な特徴 耐久性:MTBF 200万時間
耐衝撃性:1,500G@0.5msec
3年の国内保証付(正常な使用での不具合の場合、無償で交換対応)
解説 設立して間もない会社ですが、日本メーカーとしての品質の高さは流石の一言。問題なく動きますし、耐久度も折り紙付き。更に、安心の3年間保証が付いているのは大きいですね。
これだけの品質を兼ね備えて、値段も5000円を切ります。コストパフォーマンスを考えれば随一ではないでしょうか。マイニングパソコンを自作する際には是非とも選んでいただきたい製品になっています。
商品名 【国内正規品】SanDisk SSD PLUS 120GBメーカー3年保証付 SDSSDA-120G-J27
値段 5,994円(2018年2月現在)
主な特徴 容量:120GB
インターフェイス:SATAリビジョン3.0
耐衝撃性:1,500G@msec
3年限定保証付
解説 発熱と動作音もほとんどなく、消費電力も少ないのでマイニングパソコンに適しています。衝撃にも強いのでちょっとした事では壊れませんし、保証も3年間付いているのは嬉しいですね。
国内正規品の安心感はありますが、少々値が張ります。しかし、マイニング以外の事を考えた時には非常に使い勝手が良いので、余裕があれば購入を検討してみてください。

OS

マザーモードに対応しているOSの最新版を選べば間違いはないと思います。もし、そのマザーボードがWindows 10 対応ならば、後々の事を考えるとWindows 10 Proが良いかも知れません。

Proならリモートデスクトップに対応しているので、マイニング作業も楽にすすめられます。もちろんHomeでも支障はありませんが、金銭的に余裕がある人はProの購入を一つの選択肢に入れましょう。

商品名 Microsoft Windows 10 Home Fall Creators Update適用 32bit/64bit 日本語版(最新)
値段 15,324円(2018年2月現在)
商品名 Microsoft Windows 10 Pro Fall Creators Update適用 32bit/64bit 日本語版(最新)
値段 23,568円(2018年2月現在)

マイニングケースリグ

マイニングは休まずにGPUをフル稼働させるので発生する熱は凄まじく、マイニング作業の効率低下やパソコンの不具合、火災の原因になります。そうならないためにも、排熱と冷却は非常に大切になります。特に排熱に関しては排熱のスペースが必要になります。

ただ、机の上や畳の上に置いているだけでは熱は一方向に溜まるばかりです。そうならないためにも、マイニングケースリグを設置しましょう。最近では専用フレームが売ってるので、それを購入する事をオススメします。

商品名 6GPU 8GPU共通 マイニングリグ ケース フレーム デジタル通貨鉱業用 オープン Air Miningリグ スタッカブルフレーム Mining Case コンピュータ フレーム シルバー ブラック 二色選び 4pcs
値段 5,000円(2018年2月現在)
主な特徴 素材:オールアルミ製
フレーム色・散熱ファン色:ブラック・レッド/ブルー
Micro ATX、ITX、E-ATX、ATXマザーボードのインストールと固定をサポート
解説 様々なGPU scryptマイニングに適用しており、ビットコインのASICにも適しているマイニングケースリグです。GPU間も大きくあいているので、しっかりと廃熱してくれます。
素材も標準的なアルミニウム製なので、GPUや電子デバイスを保護しやすいです。値段の方も5000円と安価なので費用面でも有難いです。初めてマイニングする人や、初期費用を他に充てたい人向けのマイニングケースリグとなっています。完成時の大きさと重さは以下の通りです。参考にしてみてください。

サイズと重量 6/8 GPUモデル(4pcs 散熱ファン):52x30x10cm 3.2kg

グラフィックボード(GPU)

グラフィックボード(GPU)は、画像解析度や表示周波数、描画速度を改善するパーツであり、ディプレイに出力される映像をより美しくするためのパーツです。しかし、マイニングではGPUが一番重要になってきます。

グラフィックボードの詳しい解説はこちらのページへ → マイニングに適したグラフィックボード(GPU)の選び方とおすすめグラボ

何故グラフィックボードが必要になる理由は、処理速度と電気消費量に大きな差が出るからです。普段使いには最初から付いているCPUで事足りますが、マイニングには能力不足。それをグラフィックボードにする事で採掘するスピードを上げるのです。

だからと言って、どのグラフィックボードでも良いというわけではなく、採掘するコインによって相性に違いがあります。また、電気代との兼ね合いも無視できません。1kWh当たりの電気代を計算すればシュミレーションして、どのグラフィックボードが一番効率が良いか分かります。それが分かれば後は購入するだけです。多ければ多いほど利益が見込めるので7、8枚ほど購入する人もいるのですが、初期投資が凄いので慣れるまではオススメ出来ません。

マイニングする仮想通貨によって相性があるので、ここでは各メーカーで1つずつ紹介します。

商品名 MSI GeForce GTX 1070 GAMING X 8G 『Twin Frozr VI/OCモデル』 グラフィックスボード VD6072
値段 58,950円(2018年9月現在)
主な特徴 GPU: NVIDIA GeForce GTX 1070
コアベースクロック/ブーストクロック:1,607MHz/1,797MHz
メモリ:GDDR5 8GB/メモリインターフェース 256ビット
消費電力:150W
日本正規代理店品 保証1年付
解説 GeForce GTXの中ではハッシュレートも高く、値段もお手頃なのでマイニングを始めるに適しているGPUです。音も静かで、放熱性も高めになっています。動作も安定しており、保証も1年間付いているため大変人気の製品です。
最近のマイニング熱で在庫が少なくなっているのと、高性能GPUを使う人が多くなってきたので少しパワー不足感を感じるかも知れませんが、マイニングの入口には最適だと思われます。
商品名 GIGABYTE ビデオカードRadeon RX580搭載 GV-RX580AORUS-8GD
値段 45,000円(2018年9月現在)
主な特徴 Radeon RX580
メモリ:GDDR5 8GB/メモリインターフェース 256bit
ベースコアクロック/メモリクロック:1,355Mhz/8,000MHz
I/F:PCI-E 3.0
保証期間1年間/クイックガイド付
解説 初心者の人がRadeonでマイニングに挑戦するのであれば、RX580をオススメしたいです。静音で使いやすいGPUですが、その人気から購入が困難なのとスペック的に考えるとGeForceに劣る点がデメリットです。
Radeonが高効率になる通貨をマイニングするときには、購入を検討してみましょう。

最終的にマイニングにはどれだけ必要?

マイニングには多くのGPUを購入する事が多く、1枚でやる場合にはハッシュレートの高いGPUを使用する事になります。そうなれば当然費用も多く掛かってきます。
初期費用は自分がマイニングする通貨と効率によって変わりますが、今まで紹介したパーツを全て最低金額で組むと大体【13万円】くらいになります。

しかし、これは単純計算したものであり消費税や送料、その他付属品、在庫の状況などを考えると、最低【20万円】は欲しいところです。安物買いの銭失いという名言もありますしね。マイニングを開始した人の初期費用の統計を見ても大体20~25万円くらいです。

ここからさらに電気代がかかってきますので、マイニングマシンを組むときには以下のページを参考に予算を組んでみてください。
》マイニングにかかる電気代の目安

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