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OMG(OmiseGO/オミセゴー)の概要
通貨名称 | OMG(OmiseGO/オミセゴー) |
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最大発行数 | 1億4024万5398枚 |
公開日 | 2017年6月23日 |
公式サイト | https://omisego.network/ |
ホワイトペーパー | https://cdn.omise.co/omg/whitepaper.pdf |
OMGの特徴や目指しているもの
OMG(オミセゴー)は、東南アジアでは有名な決済プラットフォーム「Omise」上で使える暗号資産です。民間企業である「Omise」が発行している、イーサリアムをベースに作られたトークンの一種です。
OMGの主な用途はモバイル端末同士での送金・決済です。現時点ですでにタイを中心とする東南アジア諸国で普及してきており、ローカルではありますが実用性に優れた暗号資産として注目を集めています。
イーサリアムの創業者でもあるヴィダリック・ブテリン氏をアドバイザーに据えていることも注目材料となっており、公開からまだ1年も立っていないにも関わらず、時価総額ランキングでは安定して30位以上をキープしていることからも、市場の期待が伺えます。
なぜOMGは東南アジアで普及したのか
OMGが普及した理由を一言で表せば「現地のあまり裕福でない人々にとって都合がいいものだったから」です。
OMGが普及したタイを中心とする東南アジア諸国を取り巻く金融事情は、日本のそれとは大きく異なります。日本ではクレジットカードや銀行口座は保有していて当然のものであり(使うかどうかは別として)、持っていないほうが少数派です。
それに対して、東南アジアではクレジットカードや銀行口座を保有していない(できない)人が少なくありません。銀行口座を作るのにも多額の費用がかかるためです。
一方、東南アジアでもスマートフォンはすでに普及しており、多くの人が保有しています。ここに目をつけたのがOmiseです。Omiseはクレジットカードも銀行口座も持てず、不便な現金決済を強いられている現地の人々に、スマートフォンを用いた決済という価値を提供しました。それは現地の人にとって非常に有用なものだったため、急速に普及したのです。
タイを中心とする東南アジア諸国の店舗では、すでにOMGを用いたスマートフォン決済が定着しています。特にタイではモバイル会社の3分の2がOMGを導入していたり、マクドナルドがOMG決済を導入していたりして、その信頼性の高さが伺えます。
他の暗号資産よりもOMGが優先される理由は?
暗号資産にはビットコインやライトコインなど、OMGよりも遥かに時価総額が高いものも少なくありません。一体なぜ東南アジアではこれらの暗号資産を差し置いて、マイナーで歴史も短いOMGが普及したのでしょうか。
理由はいくつかありますが、一番大きいのは異なる暗号資産・法定通貨の媒介通貨としての役割を果たせることです。この仕組はリップル(XRP)に似ています。OMGは現地の消費者だけでなく、異なる暗号資産を頻繁に動かしたい企業にとっても有益な仕組みとなっているのです。
OMGは日本人が作ったの?
Omiseは日本人起業家の長谷川潤氏が立ち上げた企業です。お店という日本語が企業名になっているのは、日本人が作った企業だったからなのですね。同社は現地でオンライン決済サービスの代行を行っており、現地民からの信頼を得ています。日本にも法人があり、将来はアジア全体への進出も視野に入れています。
OMGの特殊なICO
OMGのICOは2017年に行われましたが、その際には調達額および1人あたりの購入額に制限がかけられました。それまではICOといえばとにかく短期の間に開発資金を集めることを目的に行われることが多かったのですが、このICOではそれよりも一部の人よる買い占めの予防を優先しました。ICO以外にも十分な資金調達ルートがあるOmiseだからことできた芸当と言えるでしょう。
OMGに出資している企業一覧
Omiseには数々の大企業が出資しています。日本の企業ではSBIホールディングスや三井住友グループが代表的な出資企業であり、現地の大手銀行であるアユタヤ銀行からも出資を受けています。
大企業から出資を受けているということは、それだけ将来性を買われているという証拠でもあります。
OMGの将来性
OMGの将来性は非常に高いと考えています。東南アジア市場自体に将来性があるからです。東南アジア諸国の中には現状、先進国といえるほど発展した国はありません。しかし、その潜在能力は非常に高く、最近は東南アジアの多くの国が日本やアメリカを筆頭とする先進国よりも高い経済成長率を記録しています。
こうした市場が育っていけば、自然と個人や企業が使えるお金も増えるはずで、そのうちの一部がOMGに流れ込むだけでも十分な価格上昇が期待できます。
ただし、いくら潜在能力が高いと言っても、短い期間で急速に発展するわけではありません。成長には時間がかかります。OMGの成長もそれに合わせた、比較的ゆっくりとしたものになる可能性が高いです。短期間で大きな利益を得たい、というのならば、ほかの暗号資産を探したほうがいいかもしれません。
OMGが日本に上場する可能性
OMGが日本の暗号資産取引所に上場する可能性は十分あります。Omise自体は日本にも拠点を置いているため、交渉は比較的スムーズに行く可能性が高いでしょう。
匿名通貨でもありませんし、金融庁が止める理由もありません。2018年にはSBIグループのSBIバーチャルカレンシーズが暗号資産取引所の開設を予定しており、個人的にはここが日本初のOMG取扱暗号資産取引所になるのではないかと考えています。