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KMD(Komodo/コモド)の概要
通貨名称 | KMD(Komodo/コモド) |
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最大発行数 | 2億枚 |
公開日 | 2016年9月 |
公式サイト | https://komodoplatform.com/ |
ホワイトペーパー | https://komodoplatform.com/wp-content/uploads/2018/03/2018-03-12-Komodo-White-Paper-Full.pdf |
KMDの特徴や目指しているもの
KMDは、アトミックスワップの実装に取り組んだインフラ系の仮想通貨です。アトミックスワップとは、異なる仮想通貨をユーザー同士で交換できる仕組みのことです。2016年9月にリリースされたので、比較的古いコインと言えます。
アトミックスワップによる分散型取引所を目指す
KMDの大きな目玉であるBarterDEXは、アトミックスワップを利用してDEXを実現しようというプロダクトです。DEX(Decentralized EXchange)とは、和訳すると「分散型取引所」となります。中央管理者を置かずにユーザー同士で取引ができる取引所のことを指します。
異なるブロックチェーンをユーザー同士が取引できるアトミックスワップ
アトミックスワップは、異なるブロックチェーンの仮想通貨を取引所などの第三者の仲介をはさまずに、ユーザー同士で取引ができる仕組みのことです。通常であれば、ユーザー同士の取引はどちらかが相手にコインを渡す前に逃げてしまうリスクがあるため、取引所などの第三者が仲介します。安全ではありますが、手数料と時間がかかる、というデメリットがあります。
BartherDEXはアトミックスワップの技術を利用してDEXを実現しようというプロダクトです。実際に2015 年には、暗号通貨同士の交換に成功しています。これは世界初のアトミックスワップの実装でした。すでに実績があるので、将来性と安全性は期待していいのではないでしょうか。
さらに、特筆すべきは法定通貨に変えることも可能という点です。分散型法定通貨を実現しよう、というのはユーザーにとって大きな魅力といえます。仮想通貨を簡単に法定通貨に変更できるのは、大きなニーズがあることは間違いありません。
遅延性PoW(Delayed Proof of Work)
仮想通貨を支えているブロックチェーンという仕組みは、中央管理者がいません。ノードと呼ばれる参加者がお互いのブロックを承認し合って成り立っています。その際、どのような方法でブロックを合意するか?という手法がブロックチェーンによって異なります。一般的には「Proof of Work(PoW)」や「Proof of Stake(PoS)」が採用されることが多いです。
KMDで採用されているのは遅延性PoW(dPoW)ですが、どんなルールで動いているのでしょうか?dPowはビットコインのブロックチェーンを利用してセキュリティを保ちながら、効率的に承認してもらうというコンセンサス・アルゴリズムです。
KMDは知名度が高く、マイナーが多いビットコインの承認作業に相乗りして、承認してもらうという仕組みです。PoWはメジャーな通貨でないとマイナーが集まりません。そのためにKMDでは、ビットコインのPoWを利用して、承認作業を行なっているのです。
Zcashにより匿名性の高い送金を実現
KMDは、Zcashのプロトコルを利用して、匿名性を担保しています。Bitcoinのブロックチェーンでは取引がオープンになっているため、プライバシーは保証されていません。
KMDでは「ゼロ知識証明」によって、プライバシーを保護し、追跡できない取引を実現します。ブロックチェーン自体はセキュリティ面では比較的強固ですが、プライバシーを保証できないという点が懸念されてきました。KMDではプライバシーが守られます。これはユーザーにとっては大きなメリットになります。
筆者が考えるKMDの今後の将来性
KMDの将来は、比較的明るいと筆者は考えています。その理由は、主力製品であるBarterDEXが大きなニーズが見込める、という点です。異なる仮想通貨同士の交換は、他のトークンでも導入されていますが、2015年にすでに実績を作っているという点が大きなアドバンテージです。
また、法定通貨を仮想通貨のインフラで動かそうという「分散型法定通貨」は、注目すべきプロダクトです。こちらはまだ製品化されていませんが、これまでの技術力を考えれば、実現されるのは難しくないのではないでしょうか。
これから類似のコインがリリースされる可能性も高いので、競合の動きをみて、今後どのようなプロダクトをKMDがリリースできるかが大きなポイントです。後発のコインの方がより良いプロダクトをリリースしやすいので、KMDの今後のアップデートにアンテナを張っておきましょう。
KMDが日本に上場する可能性
そのプロダクトの魅力で将来性を期待したいKMDですが、日本ではまだまだ知名度が高いとは言い難い状態。バイナンスをはじめ海外の取引所では扱っているところは多いですが、まだ日本の取引所に上場する気配はありません。
購入するなら大手のバイナンスがおすすめです。