FCTの特徴や将来性、FCTが購入できるおすすめの取引所

ファクトム(ファクトイド)の問題点と将来性を解説

FCT(Factom/ファクトム)の概要

通貨名称 FCT(Factom/ファクトム)
最大発行数
公開日 2015年9月
公式サイト https://www.factom.com/
ホワイトペーパー https://www.factom.com/devs/docs/guide/factom-white-paper-1-0

FCTの特徴や目指しているもの

FCTは、アメリカのテキサス州を拠点とするFCT社が開発を進めている、文書・データ管理のための分散型プラットフォーム「Factom」で使われるトークンです。

FCTは土地や証券などの所有権、あるいは住民票や登記簿謄本などの証明書を安全かつ低コストで管理することを目指していて、システム使用料の支払いにFCTを使います。膨大で煩雑な文書管理業務を簡易化するプロジェクトであり、多くの企業や公的機関から注目を集めています。

FactomとFCTの仕組み

近年、企業や公的機関はこれまで紙媒体で保存していたデータの電子化を進めています。電子データは保管コストが極めて低いことやバックアップ・コピーが取りやすくデータの複製が容易であり、遠隔地にも簡単に送れるなど、多数のメリットがあります。電子政府の実現が目指される中で、この流れはますます加速していくものと思われます。

一方で、現状のデータの電子管理には問題点もあります。特に無視できないのは、データの流出や改ざんのリスクです。企業や公的機関は、外部には出せない機密データも多く扱います。こうした情報が外部に流出しないように、企業や公的機関は多くの費用をかけざるを得ません。

しかし、高度な対策が行われているはずの大企業や公的機関でも、機密データの流出は度々起きています。これは日本に限った話ではなく、海外でも同様です。こうした問題点の解決を目指すのがFCTです。

FCTは安くて安全な文書管理プラットフォーム

FCTのデータ管理では、ビットコインのブロックチェーンにオフチェーンへのリンクを貼るという形式を採用しています。これによって、ビットコインのブロックチェーンを直接利用するよりも安価なサービスを実現しています。

企業や公的機関等がFCTで文書管理するときには、データはハッシュ化されて管理されます。データは複数存在するFCTサーバーにエントリーされたうえでエントリーブロックに格納されて、ディレクトリブロックでカテゴリ分けされたのちに暗号化されます。ここまでの流れを1つのトランザクションとみなし、このトランザクションをビットコインのブロックチェーン上に記載します。

ブロックチェーン上に記載されたデータは簡単に追跡が可能であり、第三者が改ざんすることも事実上不可能であるため、従来よりもずっと簡単に、安全にデータを保管できるようになります。FCTが本格稼働すれば、多くの企業や公的機関等、データを安全に管理したい法人は利用を検討することでしょう。

5兆円市場に切り込むFCTプロジェクトの概要

FCTハーモニーは、FCTの中枢をなすアメリカの住宅ローン市場向けの巨大プロジェクトです。住宅ローン市場周りのデータ管理をFCTで効率化するためのものです。

住宅の売買には不動産業者や金融機関などの第三者機関が介入します。直接取引のリスクを軽減するためには仕方のないことですが、その介入が売買の負担を増やししていることは間違いありません。

FCTハーモニーはこうした負担を減らすためのプロジェクトです。現状、米国では不動産売買の関連費用に毎年約5兆円が費やされていますが、FCTハーモニーはこの大幅な削減を目指しています。

FCTの役割とエントリークレジット

FCTの利用料にはFCTが必要と書きましたが、実はこれは正確ではありません。FCTの利用にはエントリークレジットという暗号資産が必要であり、これを買うためにFCTが必要になるのです。FCTはビットコインなどと同様に暗号資産取引所で取引できますが、エントリークレジットはFCTで使用するためだけのものです。このような面倒な仕組みを採用している理由は、価格変動の抑制とハッキング対策が理由です。
FCTを含む暗号資産は価格変動幅(ボラティリティ)が非常に大きいので、FCTをそのまま利用料の支払い手段として採用すると、トラブルの原因にもなります。エントリークレジットは他の通貨と交換ができない以上投資の対象にはならず、したがってボラティリティも小さくなるため、利用料が安定します。

もう一つの理由はハッキング対策です。FCTは他の通貨と交換できるのでハッキングのリスクがありますが、エントリークレジットはハッキングの対象になることはほぼありません。FCTユーザーは購入したFCTをすぐにエントリークレジットに交換することで、ハッキングのリスクを逃れることができます。

FCTの将来性

FCTの将来性は、現在進めているプロジェクトに依存すると考えていいでしょう。これが成功すればFCTという存在自体の知名度も向上し、多くの企業で導入が進むでしょう。逆にこれらのシステムが見向きもされなければ、厳しいものになるでしょう。

文書管理とブロックチェーンの相性は誰もが認めるところなので、先行・競合するプロジェクトも少なくないのは気がかりといえば気がかりな点です。

FCTが購入できる取引所一覧

かつては日本の取引所であるコインチェックで売買ができましたが、現在休止中のため、海外で購入するしか方法がありません。

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