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ENJ(EnjinCoin/エンジンコイン)の概要
通貨名称 | ENJ(EnjinCoin/エンジンコイン) |
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最大発行数 | 2017年7月24日 |
公開日 | 10億枚 |
公式サイト | https://enjincoin.io/ |
ホワイトペーパー | https://enjincoin.io/enjincoin_whitepaper.pdf |
ENJの特徴や目指しているもの
ENJは、イーサリアム(ETH)のスマートコントラクトで構築されたオンラインゲームのプラットフォーム「ENJIN」上で流通するトークンです。
日本での知名度こそあまり高くありませんが、全世界ですでに1800万人以上が登録している世界最大級のオンラインゲームプラットフォームで、25万以上のコミュニティと密接な関係を持つなど、確かな実需があることが大きな強みです。
ゲームの開発者が直面しているさまざまな問題
現状、ゲーム開発者はさまざまな問題に直面しています。高騰する開発費の工面や高止まりするプラットフォーム利用料金、横行するチートへの対策など、ゲームプレイに影響するさまざまな問題はゲーム開発だけではなく間接的にゲームプレイにも悪影響を及ぼしています。このような現状を打破して、ゲーム開発者にもプレイヤーにも有益なシステムを作ろうというのが、ENJINの基本理念です。
2018年にはイーサリアムとの交換でICOが行われ、多くの資金を集めることに成功。調達資金の50%は開発、30%はマーケティングに使われる予定で、その他法務、セキュリティ、万が一の備えなどにも使われます。
ENJINの基本的な仕組み
ENJINはオープンソースのゲーム開発キットや支払いプラットフォーム、ウォレットなどが一体となった、オンラインゲームの総合的なプラットフォームです。ゲーム開発者はENJINを通じてゲームを開発し、デバックし、販売します。ゲームユーザーはENJINのウェブサイト上でゲームを購入し、遊びます。ENJIN上では法定通貨ではなくENJというトークンを売買します。
ENJとゲーム内通貨の違い
ENJも他のゲームで見られるゲーム内通貨は、いずれもゲームの中で使えるという点では一致していますが、両者は実は大きく異なるものです。ゲーム内通貨は原則としてそのゲームの中でしか使えないのに対して、ENJはENJIN内で提供されている複数のゲームの共通通貨として使えます。
また、暗号資産取引所を利用すればENJを円やドルなどの法定通貨に戻すことも可能です。このあたりの柔軟さが、従来のゲーム内通貨にはなかったENJの大きな強みと言えます。ホワイトペーパーでは、将来的にバーチャルグッズストアも出店される予定とのことなので、ユーザー同士でアイテムを売り買いできる日が来るのかもしれません。
ENJINウォレットの仕組み
ENJINのウォレットには、ENJのみならずENJで購入したゲーム内のアイテムを保管することもできます。また、ウォレット内に保管したアイテムをユーザー同士で交換・取引することもできます。通常、オンラインゲームではこうしたアイテムの売買はできないことが多いですが、ENJINではあえてできるようにしているようです。
ENJの将来性
ENJの優位点は、堅調な成長が見込めるオンラインゲーム市場に狙いを絞っていることです。ゲーム市場自体は比較的安定成長が続いていますが、その中でもオンラインゲーム市場は輪をかけて元気です。
SEGA SAMMYの調査によれば、2015年のパッケージゲームとオンラインゲームをあわせた世界のゲーム市場の市場規模は前年比20%増の約8兆2667億円となり、e-Sportsで注目を集めるオンラインゲームは前年比34%増と、より大きな伸び率を記録しています。バーチャル・リアリティ(VR)やe-Sportsによってゲーム市場はさらに拡大する可能性が高く、その成長にキャッチアップできれば、順調に伸びていくことでしょう。
一方、懸念点は似たようなプラットフォームの存在です。中でも存在感が大きいのはGameCreditsです。GameCreditsの基本的な仕組みはENJと同様ですが、2018年3月時点での時価総額はGameCreditsの方が遥かに上回っています。最近は両者の差が近づいてきていますが、それはGameCreditsが落ちてきたことが主要因であり、ENJが特別評価されたわけではありません。
ENJが日本に上場する可能性
ENJが日本の暗号資産取引所に上場される見通しは、現状ではありません。ENJは時価総額が低く、多くの種類を取り扱わない日本の暗号資産取引所に上場されるのは、仮にあるとしてもまだだいぶ先のことになりそうなので、早めに仕込みたい場合は海外の取引所の利用をおすすめします。