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ENG(エニグマ)の概要
通貨名称 | ENG(Enigma) |
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最大発行数 | 1億5000万枚 |
公開日 | 2017年10月 |
公式サイト | https://enigma.co/ |
ホワイトペーパー | https://enigma.co/enigma_catalyst.pdf |
ENGの特徴や目指しているもの
ENG(エニグマ)は、MIT(マサチューセッツ工科大学)で研究が始まった、分散型アプリケーションを作成するためのプラットフォーム「Enigma」で使われるトークンです。今話題のスマートコントラクト(契約を自動化する機能)を搭載しており、また技術力がない人でも簡単にヘッジファンドが作成できるようになるのが大きな特徴です。高度な暗号技術を採用することによって、非常に高いプライバシーを実現できるため、将来的には大企業などでの採用も見込まれます。
有名大学の研究から生まれたこともあってその性能は非常に優秀で、公開日から間もないにもかかわらずその時価総額は上昇傾向にあります。
データ保存の分散化を目指すEnigma
近年何かと話題のブロックチェーン技術。その真髄は分散化にあります。今までは中央集権的な管理者のもとで管理されていたデータを、世界中のコンピュータに分散保存することによって、ハッキングや改ざんのリスクを軽減できるのが、ブロックチェーンの素晴らしいところです。
しかし、現状ではブロックチェーンは十分に活用されているとは言えません。Enigmaはブロックチェーンを十分に活用できるレベルまで引き上げ、分散化技術をより身近なものにします。
Enigmaなら秘密契約が簡単に結べる
Enigmaの大きな特徴の一つに、スマートコントラクトがあります。スマートコントラクトとは、直訳すれば「賢い契約」です。より具体的に言えば、自動的に契約を実行する仕組みのことです。
スマートコントラクトを採用していることで有名なのがイーサリアム(ETH)です。イーサリアムはその拡張性の高さから注目を集めており、これを活用するためのイーサリアム企業連合(JPモルガンやマイクロソフト社、トヨタ自動車も参加!)が結成されるほどです。他にも中国版イーサリアムと呼ばれるNEOや、サイドチェーン上でアプリが作れるLISKなどにも、スマートコントラクトが搭載されています。
スマートコントラクトについては別記事「スマートコントラクトとは?」で詳しく解説しています。
Enigmaがこれらの先行者と大きく異なるのは、秘密契約に特化していることです。取引承認時、契約の内容は暗号化されたまま、契約の承認だけが行われます。契約書以外にも、カルテやDNA検査の結果など、プライバシー性を重視するデータの共有も可能になります。プライバシー性を極限まで上昇させることによって、他のプラットフォームとの差別化を図っています。
ブロックチェーン上に記録された情報は、見せたい人だけに見せる≒見せたくない人には見せない事が可能です。一部の人とは共有したいが、他の人には絶対に見せてはならないデータ、例えば仕事で使うデータの共有、離れた場所にいる人との取引の契約書などの保存との相性が良好です。
こうしたデータは今まではデータ共有サービスなどを使って行っていたかと思いますが、このようなサービスは運営の都合次第でサービスが終了したり、ハッキングによってデータが流出したりする懸念があります。
Enigmaではデータが分散化されているのでデータの消失を恐れる必要はありませんし、運営などそもそも存在しないのでハッキングのリスクもありません。
カタリストで誰でもヘッジファンドが作れる
ENGの重要な機能の一つに「カタリスト」があります。これは仮想通貨のデータベースをブロックチェーン上に作成し、データを元にヘッジファンドを作成できるサービスです(カタリストとは、金融用語で相場を動かすきっかけになる情報などのことを指します)。
現状、仮想通貨に関する情報は集約されていません。複数のウェブサイト、書籍などから情報が発信されていますが、フォーマットなどは定められておらず、それらのデータをくまなく参照して投資戦略を寝るのは非常に難しくなっています。しかし、カタリストを使ってデータベースを作成すれば、投資戦略の構築、投資シミュレーションを簡単に実現できます。
ヘッジファンドとは投資家が資金を提供し、専門家が資金を運用する仕組みです。専門家はその見返りとして、手数料を徴収します。投資信託と似ていますが、投資信託は資金を一般投資家から広く募るのに対して、ヘッジファンドは限られた(極めて裕福な)投資家のみから募ります。前者が公募、後者は私募というとわかりやすいかもしれません。
ヘッジファンドは規制が少ないゆえに運用の自由度が高く、複雑な金融工学を駆使しているため、優秀な成績を上げることが多いです。しかし、投資家の立場から見た場合、ヘッジファンドに投資するためには、まずは多くの資金を手に入れなければならないという高いハードルがあり、これがヘッジファンドを富裕層だけのためのものにしてしまっています。
しかし、カタリストを使えば、誰でも簡単にヘッジファンドに投資できます。カタリストのベータ版はすでにリリースされており、ビットコイン/ドルなど、いくつかの組み合わせで収益予測ができます。
今はまだ短期的な投機の対象として見られることが多い仮想通貨ですが、将来その価値が安定し始めた場合は、より長期的な投資の対象となる可能性が高いです。そうなったときに、カタリストのようなサービスは力を持つことになります。カタリスト上で投資をする際にはENGを使うため、カタリストが使われるようになればなるほど、その価値は上昇します。
筆者が考えるENGの今後の将来性
ENGの将来性は高いと考えています。ENGの価格が上昇するためには、仮想通貨全体の市場の成長が必要です。すべての仮想通貨が成長するはずはありませんし、多くの仮想通貨はこれから淘汰されていくかと思いますが、一方で本当に優秀な仮想通貨はまだまだ価値を上げるはずです。長期的に見れば、市場は成長していくはずです。
法整備も進めば投資へのハードルも下がり、それがさらに市場の成長を促します。となれば投資信託と似たような仕組みであるヘッジファンドであるカタリストが注目されるのは当然であり、それに伴いENGの需要も増加していくはずです。
ENGが日本に上場する可能性
現時点で日本の仮想通貨取引所に上場される見通しはありません。早めに購入したい場合は、海外の取引所の利用をおすすめします。
ENGが購入できる海外の取引所一覧
- バイナンス
- Bittrex
- Liqui