DASH(ダッシュ)の概要
通貨名称 | DASH(ダッシュ) |
---|---|
最大発行数 | 2200万枚 |
公開日 | 2014年1月 |
公式サイト | https://www.dash.org/ |
ホワイトペーパー | https://www.dashjapan.com/whitepaper-japanese/ |
DASHの特徴や目指しているもの
DASHは匿名性の高さと送金スピードの速さが魅力の暗号資産です。DASHの匿名性の高さは折り紙つきであり、ほかの暗号資産よりも安心して取引に使えるのが特徴です。
一方で、その匿名性の高さから反社によるマネーロンダリングや違法物品の取引に使われるのではないかという懸念もあり、DASHの長年の課題となっています。
DASHの匿名性を高める「ダークセンド」
DASHの匿名性を高める取引の仕組みを「ダークセンド」といいます。ダークセンドとは、複数の送金者の支払った暗号資産を集約してかき混ぜることで、誰が誰にお金を支払ったのかをわからなくする仕組みです。
この仕組みでは、誰が誰にお金を支払ったかを確認することはできません。一方で送金者が支払った額と受取人の受け取った額は常に一致するため、支払いの過不足が起こることもありません。
DASHの送金スピードを高める「インスタントX」
ビットコインでは競争でマイニングするノードを決定していましたが、DASHは一定の条件を満たしたものの中からランダムで選びます。そのため、余計な電力消費がなく、常に高スペックなコンピュータがマスターノードに選ばれます。
DASHの送金スピードを高める仕組みを「インスタントX」といいます。この仕組みによって、DASHは約4秒というとてつもない早い送金スピードを達成しています。ビットコインの10分やライトコインの2.5分はもちろん、高速送金で有名なリップルの約4秒と比べてもまったく遜色ありません。
この仕組みの元では、一定の条件(1000DASH以上保有、24時間稼動可能)を満たしているコンピュータの中から、ランダムで取引の承認(マイニング)をするマスターノードが選ばれます。マイニングをしたコンピュータに対しては、報酬として新規発行されたDASHが支払われます。
DASHの将来性
DASHの機能はすばらしく、この技術には間違いなく将来性があります。匿名性の高さは多くの人にとって有益であり、また個人だけでなく企業などの法人にとっても大きなメリットをもたらします。送金スピードの速さも魅力で、取引量の増加に伴い送金遅れが目立つようになったビットコインなどの需要を食い取る可能性は十分に考えられます。
一方、DASHの最大の懸念材料は、政府による規制です。DASHは前述のとおり、匿名性が極めて高い暗号資産です。匿名性が高いことは暗号資産のユーザーにとってはありがたいことですが、政府にとっては好ましいことではありません。脱税、マネーロンダリング、違法薬物の売買など、広く犯罪行為に使われる可能性があるからです。
日本は暗号資産に対する規制が比較的少なく、これらの技術を積極的に生かそうとしていますが、DASHをはじめとする複数の匿名性の高い暗号資産を取り扱うコインチェックに対しては、いまだに金融庁の認可が下りていません。
審査に通らない理由は外部からはうかがい知ることはできませんが、匿名性の高い暗号資産の取り扱いに金融庁が難色を示していると考えることもできます。技術がすばらしくとも、必ず普及するわけではないのです。