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CLOAK(Cloakcoin/クローコイン)の概要
通貨名称 | CLOAK(Cloakcoin/クローコイン) |
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最大発行数 | 450万枚 |
公開日 | 2014年6月 |
公式サイト | http://www.cloakcoin.com/ |
ホワイトペーパー | https://www.downloadhelper.net/update?from=7.2.2&to=7.3.0 |
CLOAKの特徴や目指しているもの
CLOAKは、2014年に誕生した比較的歴史ある暗号資産です。いわゆる匿名通貨の1つであり、その匿名性が非常に高いのが特徴です。取引に独自プラットフォーム「ENIGMA」を使用することで、取引リスクの軽減も実現しています。ウォレットに保管しておくだけで年間6%の利息がつくのも大きな特徴です。
CLOAKを支えるオニオンルーティングとは
CLOAKの匿名性を支えるのが、オニオンルーティングという技術です。オニオンルーティングは米海軍調査研究所の出資で開発された、いわば政府主導で開発された暗号化技術の一つです。玉葱の皮のように何重にも暗号化と復号がされることからこの呼び名がついています。
オニオンルーティングを最大限活用しているのがTor(トーア)です。Torは通信経路を秘匿するための技術、もしくはその技術をもとにして作られたソフトウェアです。同名のWebブラウザは一般人でも無料で利用できることから、ネット検閲が厳しい国のユーザーや個人情報のに敏感なユーザーから支持を得ているようです。
ENIGMAはオニオンルーティングの進化版
ENIGMAはCLOAK独自のシステムであり、オニオンルーティングをさらに強化して、情報の秘匿性を高めた技術です。ENIGMAはCLOAKの匿名送金で欠かせない技術でもあります。
ENIGMAを用いたクローコインには、すべてのコインが同じ価値を持つので代替できるという「代替可能性」があります。例えば、今の日本では約2兆円分の500円玉が流通していますが、その価値は原則としてどれも同じです。あなたが持っている500円玉では500円分の買い物ができますし、私が持っている500円玉でも500円分の買い物ができます。故に、500円玉には代替可能性があると言えます。
一方、ビットコインなどの暗号資産には代替可能性があるとは言えません。例えば、過去に犯罪に利用されていたビットコインは、そうでないビットコインと比べて受け取ってもらえる可能性が下がり、価値が低下してしまう可能性が考えられます。
暗号資産の追跡可能性は、代替可能性を失わせることにつながるのです。クローコインは追跡不可能性が極めて高いがゆえに、そのコインが過去に犯罪に関わっていたか居ないかを知るすべがなく、したがって代替可能性が失われることもありません。
コンセンサスアルゴリズムにはPoSを採用
CLOAKはコンセンサスアルゴリズムにProof of Stake(PoS)を採用しています。PoSは直訳すれば「出資金による証明」であり、保有する暗号資産の量に応じてブロック生成の成功率を決める、いいかえれば暗号資産の保有量とブロック生成の成功率が比例する仕組みです。ブロック生成をすると報酬が受け取れるため、暗号資産の保有量と受け取れる報酬が比例する仕組みであるとも言えます。
この仕組みは多くの暗号資産で採用されているProof of Work(PoW)のように大量の電力を消費することもなく、性能の限られるコンピュータでも承認作業に参加できるというメリットがあります。代表格であるイーサリアムが今後PoWからPoSに移行する予定であることからも、この仕組みの信頼性の高さが伺えます。
CLOAKの保有で利息が発生する
CLOAKの魅力として、利息が発生することがあげられます。CLOAKの法定通貨に対する価格は変動するため、法定通貨建てで見ると常に黒字とは限らないのですが、とりあえず高い利息がつくのは嬉しいことです。
CLOAKの時価総額は主要な匿名通貨よりも低い
CLOAKの時価総額は2018年5月31日時点で約41億円で、時価総額ランキングでは233位です。DASHやMonero、Bytecoin,Zcashといった他の匿名通貨がいずれも50位以内に入っているのと比べると、現状時価総額や知名度では大きく劣っていると言わざるを得ません。もちろん、時価総額が安いということは大きな伸びしろがあるということでもあるのですが、時価総額が低いがゆえにシェアが得られず、消えていく可能性が高いことについては留意が必要です。
CLOAKの将来性
CLOAKの将来性は、現時点ではかなり厳しいと言わざるを得ません。前述の通り、クローコインは主要な匿名通貨と比べると時価総額や知名度で大きく劣っています。機能も主要な匿名通貨とは大差なく、目立った長所はPoSを採用していることぐらいです。
これだけでも十分厳しいのですが、匿名通貨にはさらに国家からの規制という別のリスクもあります。匿名通貨はユーザーにとっては望ましいものの、国家には望ましいものではありません。マネーロンダリングや違法薬物の売買などの違法行為や、敵対する国家への送金などに使用される可能性があるからです。
最近は多くの国で暗号資産に対してある程度の(国家によっては相当強力な)規制を掛ける流れができていますが、匿名通貨に対してはどの国も通常の暗号資産(ビットコインなど)よりも厳しい姿勢で望む可能性が高いです。
CLOAKが日本に上場する可能性
現状、日本の暗号資産取引所にクローコインが上場する見通しは立っていません。すでに複数の海外の暗号資産取引所で取り扱われていますので、早めに仕込みたいならばこちらの利用をおすすめします。