目次
AE(Aeternity/エターニティ)の概要
通貨名称 | AE(Aeternity/エターニティ) |
---|---|
最大発行数 | 2億7400万枚 |
公開日 | 2016年12月29日 |
公式サイト | https://www.aeternity.com/ja |
ホワイトペーパー | https://www.aeternity.com/ja//#whitepaper |
AEの特徴や目指しているもの
AEは、イーサリアム(ETH)をベースとする「Aeternity」というプラットホーム上で使われる暗号資産です。基本的なコンセプトは継承しつつ、新たな機能を付け加えたり、従来の課題を解決したりすることで、より高機能な仕組みを実現しています。将来的にはスマートコントラクトを用いたDApps(分散型アプリ)の提供が予定されています。
イーサリアムの強み
イーサリアムは2019年1月3日時点で時価総額3位につけている暗号資産です。正確に言えばイーサリアムはプラットホーム名であり、取引される暗号資産はEtherと呼びますが、多くの取引所では便宜上、イーサリアムを暗号資産として取り扱っています。
イーサリアムの最大のメリットは、契約を自動で実行する仕組みである「スマートコントラクト」を備えていることです。スマートコントラクトを活用することで、従来のような面倒な契約書の取り交わしや第三者の介入なしに、安全に取引が実現できると期待されています。
》スマートコントラクトについて詳しく知りたい方はこちら
イーサリアムの問題点とAEの魅力
一方で、イーサリアムのスマートコントラクトには問題点もあります。最大の問題点は、現実世界の情報をスマートコントラクトに落とし込むのが難しいことです。また、膨大な情報をブロックチェーン上に書き込むだけではなく、取引の全ての段階を記録するため、ブロックの容量が枯渇する「スケーラビリティ問題」もデメリットです。
AEはこうした問題点を解消して、スマートコントラクトをより身近なものにするプラットホームです。従来のイーサリアムのメリットは残しつつ、さまざまな工夫で問題点を解決しています。
AEの基本的な仕組み
AEの基本的な仕組みはイーサリアムと同じですが、より使いやすくするためのさまざまな工夫が施されています。これらの仕組みによりイーサリアムと比べると軽量かつ高速なため、外部情報との接続が容易で、スマートフォンでもマイニングできるのが魅力です。
スマートコントラクトを迅速にする「オフチューン」の導入
AEはブロックチェーン外でスマートコントラクトを実行する「オフチェーン」により、スケーラビリティ問題を解決します。トランザクションの並列処理を実現し、スマートコントラクトの処理速度を飛躍的に向上させられるのが大きな特徴です。
スマートフォンでのマイニングできるシステム
AEはブロック生成とそれによる報酬受取の権利を誰に与えるかをまとめたルールブックである「コンセンサスアルゴリズム」に「Cuckoo Cycle」を採用しています。
Cuckoo Cycleはコンセンサスアルゴリズムの主流であるプルーフ・オブ・ワーク(PoW)とプルーフ・オブ・ステーク(PoS)のそれぞれのメリットを取り入れたコンセンサスアルゴリズムであり、PCと比べると計算能力が小さいスマートフォンでもマイニングできる手軽さが魅力です。
分散化されたオラクルシステム
スマートコントラクトの活用には、ブロックチェーンの外部に存在する情報を、スムーズにその内部に入れる必要があります。オラクルとは、ブロックチェーンの外部に存在する情報を、ブロックチェーンの内部に入れてくれるシステムです。ブロックチェーンとインターネットを橋渡ししてくれるプラットホームともいえます。
オラクルには一つの管理主体が管理する「集中型オラクル」と、特定の管理主体が存在しない「分散型オラクル」が存在します。集中型オラクルは管理主体が一つなので効率的に管理できる反面、万が一ハッキングされると膨大な損失を被るという欠点があります。
これに対して分散型オラクルはハッキングに強い反面、維持する人に支払われる報酬(ビットコインで言うところのマイニング報酬)がないため、システムそのものが成立しづらいという欠点がありますが、AEでは分散型オラクルを採用しています。また、万が一何らかの問題が起きた場合には、投票によって対応を決定します。
ステートチャネルでブロックチェーンの軽量化・高速化を実現
AEのもう一つの大きな特徴が、一部処理をオフチェーン(ブロックチェーンを使わないシステム)で処理することによって、メインチェーンに掛かる負荷を削減し、その結果ブロックチェーンの軽量化・取引の高速化を実現しようという「ステートチャネル」の考え方です。
イーサリアムはすべての取引の段階をブロックチェーンのブロック上に正確に記載するため、どうしてもブロックの容量が圧迫されがちです。一方、AEは最終的な結果のみをブロックチェーンのブロック上に記載し、それ以外の事柄については全てオフチェーンとしているので、ブロックチェーンはずっと軽くなります。
また、結果以外は記載されないため、プライバシー保護にも一定の効果が期待できます。利用者の利便性と安全性を同時に確保できる、一石二鳥の仕組みと言えるでしょう。
AEの将来性
現時点では、かなりの将来性があると見ています。一番大きな理由は、イーサリアムが抱えていたスマートコントラクトのトランザクション処理の問題をオフチェーンの導入により克服したという点です。またスマートフォンでマイニングができる手軽さもキャッチーで話題性があります。
時価総額ランキングも常に50位前後に位置していて、Twitter(https://twitter.com/aeternity)も頻繁に稼働しているので、投資先の一つとして、十分選択肢に入り得ると言えるでしょう。
AEが日本に上場する可能性
各国の大手取引所で購入はできますが、今のところ日本の取引所に上場するというような情報はありません。
現在、AEに出資している日本企業がないので上場する可能性はなんとも言えませんが、注目している日本の投資家も多いので、どこかの企業が大々的に出資してくれれば、日本の取引所でも取り扱いをはじめるかもしれません。
AEが購入できる海外の取引所一覧
- バイナンス
- gate.io
- Liqui
- Coinbene